中山芝2000m内回りは、3歳馬のスタミナとパワーを厳しく試すレイアウトが特徴だ。スタートは4コーナー過ぎからで、1コーナーまでの距離が約400mあり、序盤のポジション争いが比較的ゆったり進む。スタート直後から1~2コーナーの中間まで5.3mの上り坂があり、前半ペースが落ち着きやすい傾向にある。向正面は平坦で、3~4コーナーはスパイラルカーブを採用。スパイラルカーブとは、入口が緩やかで出口がきついカーブのことで、3コーナーから4コーナーにかけて緩い下り坂が続き、直線のスピードを保ちつつコーナーへ突入可能だ。しかし、4コーナーの出口がきついため、スピードに乗った馬は外へ膨らみやすく、距離ロスが発生しやすい。弥生賞ディープインパクト記念の最大の難所は、ゴール前の急坂だ。直線は310mとJRAの主要競馬場で最も短く、残り180mから70m付近に高低差2.2m、最大勾配2.24%の日本一急な坂がある。スタート直後とゴール前の2度坂を上るため、成長途上の3歳馬にとって過酷なコース形態だ。過去10年のデータを見ると、前半1000mが60秒以下だったのは2016年のマカヒキのみで、勝ち時計2分以下も同年だけ。こうした傾向から、弥生賞ディープインパクト記念では勾配率2.24%の急坂を駆け上がるスタミナとパワーが不可欠となる。中山芝2000m内回りは、内回り特有のきつめのカーブが4回あり、内枠からスタートする先行馬が有利。カーブで加速する機動力、コーナリングの器用さを伴う瞬発力、2度の坂越えをこなすパワー、3コーナーからのロングスパートを可能にするスピード持続力が求められる。外を回る差し馬は、距離ロスをカバーするスタミナが必須だ。直線入口から内回りを1周し、ホームストレッチを2回走る形態はローカル競馬場に似るが、ゴール前急坂の存在が最大の違い。残り600m標識が3コーナー付近で、スピードに乗った馬群が膨らみやすいため、外側の馬は不利になりやすい。先行馬が序盤に脚を使いすぎると、再度の急坂で失速し、差し馬の標的となる。
この記事へのコメント