【クイーンステークス2026】追い切り徹底分析|理想的な仕上げのコガネノソラ、好時計のエリカエクスプレス
2026年8月2日(日)15時25分発走、札幌競馬場・芝1800メートルで行われる第74回クイーンステークス(GⅢ・3歳上牝馬・別定)。秋のGⅠ戦線を見据える実力牝馬が集うこの一戦は、夏場の仕上げ、そして洋芝への対応が鍵を握ります。最終追い切りまでの動きから、各馬の状態を徹底的に見極めていきましょう。それでは、有力各馬の追い切り内容を1頭ずつ詳しく見ていきます。
エリカエクスプレス(牝4歳・杉山晴紀厩舎/武豊)
追い切りで抜群の動きを見せ、仕上がりはメンバー随一との高い評価を得ています。1週前追い切りではCWコースで6ハロン78秒5、終い11秒1という好時計をマーク。放牧帰りとは思えない仕上がりの早さで、状態の良さを存分にアピールしました。
杉山晴紀調教師は「もともとクイーンSを本線に逆算してやってきて、順調にきています。今は少しふっくら見せていますが、輸送してちょうどよくなると思います」とコメント。計画的に本番へ向けて仕上げてきたことがうかがえます。ふっくら見せる程度の余裕残しは、むしろ好調の証といえるでしょう。
前走のヴィクトリアマイル4着は、後傾ラップを逃げ残る好走。本来は1600メートルより1800メートルが適距離とみられ、今回の距離延長はプラス材料です。データ的にも最有力のヴィクトリアマイル組で、鞍上には武豊騎手を配する布陣。追い切りの好時計と陣営の手応えを考えれば、秋の大一番に向けて視界良好のレースぶりが期待できます。実績面でも他馬を上回る存在で、軸候補の筆頭として万全の態勢が整いました。
コガネノソラ(牝5歳・菊沢隆徳厩舎/丹内祐次)
追い切りの完成度で、出走馬中でも屈指の評価を得ているのがこの馬です。1週前に長めから負荷をかけ、最終追い切りでは馬なりで整えるという、理想的な調整過程を踏んできました。過去のクイーンステークス勝ち馬に最も近い、余力を残した仕上げといえます。追い切りでは終い10秒9という鋭い伸びを見せ、好気配を維持。菊沢隆徳調教師も「満足のいく仕上がり」とコメントしています。
さらに、鞍上を務める丹内祐次騎手からは、精神面の成長が語られており、北海道シリーズで重要となる「滞在による安定感」という条件も満たしています。洋芝適性、滞在効果、そして余力ある仕上げと、勝ちパターンの要素がすべて揃った印象です。
2024年のこのレースの覇者で、札幌芝1800メートルへの適性はすでに証明済み。今年の福島牝馬ステークスでも、中団後方から上がり3ハロン34秒1を記録して勝利しており、千八では末脚が確実です。ゴールドシップ×ロージズインメイという配合でヘイロー4×5・6のクロスを持ち、このレースの活躍血統傾向を体現する存在。しぶとい末脚が身上だけに、タフな流れになれば一段と浮上。得意の舞台での復活Vへ、態勢は万全です。
ココナッツブラウン(牝6歳・上村洋行厩舎/北村友一)
昨年2着の実力馬は、1週前追い切りをダートコースで単走。柴原助手が「いつも通りの動き。何とか重賞を取ってほしい」とコメントしており、平常心で順調に調整されている様子がうかがえます。滞在競馬で落ち着いて過ごせている点も好材料で、負けてはいけないレベルの実力馬らしい安定感を感じさせます。
前走のヴィクトリアマイルは5着ながら、勝ち馬を上回るエリカエクスプレスとはアタマ差の同タイムで、力の差はほとんどありません。昨年のこのレースで2着、続く札幌記念でも2着、初勝利や2勝目を挙げたのも夏の北海道開催と、とにかく夏場に強いタイプです。休み明けでも札幌に入厩して調整され、順調な仕上がりを見せています。
札幌芝コースは3戦1勝2着2回と好相性で、昨年2着というコース適性は光ります。力は上位で末脚も強力なだけに、滞在で状態を整えた今回は、悲願の重賞制覇へ絶好の機会。6歳という年齢はデータ的にやや割引材料ですが、リピーター傾向のあるこのレースでは軽視できません。北村友一騎手とのコンビで、昨年の雪辱を果たせるか。舞台適性の高さは、出走馬の中でも屈指です。
ヴーレヴー(牝4歳・武幸四郎厩舎/横山典弘)
巴賞を圧勝した勢いそのままに、追い切りではA評価を獲得する順調な動きを披露しています。1週前追い切りでは札幌ダートコースで迫力満点の動きを見せ、担当助手も好感触を口にしていました。勝ってさらに上昇気配を感じさせる仕上がりです。
前走の巴賞では、函館芝1800メートルで3馬身半差をつける圧勝劇を演じ、この馬本来の能力を存分に発揮しました。1800メートルの距離を克服し、洋芝への適性も証明した意義は大きく、引き続き同距離を戦えるのはプラス材料です。追い切りの好調ぶりは、前走からの上積みを感じさせるものです。
サトノクラウンの牝駒らしく、今は1800メートルがベスト距離。この牝系らしい機動力を武器に、札幌の小回りコースは絶好の舞台となります。立ち回りの巧さと決め手を兼ね備えており、勢いは出走馬でも屈指。鞍上には横山典弘騎手を配し、重賞初制覇を狙います。追い切りでの前向きな動きを見る限り、状態面に不安はなく、上位争いに加わる資格は十分。段々と力をつけてきた上がり馬の走りに注目です。
ケリフレッドアスク(牝4歳・藤原英昭厩舎/横山武史)
函館記念2着の実力馬も、追い切りの動きは良好で、状態面に不安はなさそうです。前走でよく追い上げた好調を維持しており、藤原英昭厩舎の入念な仕上げで、本番へ向けて態勢を整えてきました。
前走の函館記念では、牡馬相手に不利を受けながらも2着に好走しました。直線でよく追い上げたものの、勝ち馬の斜行の影響もあってスッキリしない結果に終わっており、展開ひとつでは勝っていた可能性もある内容でした。この地力の高さは、牝馬限定のここでは当然上位です。
3歳秋の紫苑ステークスは逃げ切り、前走の函館記念は差してと、脚質の自在性が武器。父ドゥラメンテはキングヘイローの母系を通じてヘイローの血も引いており、このレースの活躍血統傾向にも合致します。57キログラムを背負う点はやや割引材料ですが、それだけの実績を残してきた証。小回りをパワーで捲り差すタイプだけに、札幌コースは合いそうです。鞍上は横山武史騎手が想定されており、追い切りの好調を武器に、今度こそ納得のいく結果を残したいところです。
ボンドガール(牝5歳・手塚貴久厩舎/佐々木大輔)
悲願の重賞初制覇がかかる素質馬も、追い切りでは順調な動きを見せています。間隔を取っての臨戦となりますが、状態面に大きな不安はなく、本来の走りができる態勢は整いつつあります。この中4~19週の間隔は、データ的にも中心馬が出るゾーンに該当します。
デビュー戦では後の桜花賞馬アスコリピチェーノを相手に勝利を収めた実力の持ち主。秋華賞2着など、重賞戦線で堅実に好走を続けてきましたが、あと一歩のところで勝ち切れず、タイトルには手が届いていません。今年の小倉牝馬ステークスでも、推定上がり3ハロン最速の末脚で2着に追い込んでおり、脚力はなお健在です。
前走のヴィクトリアマイルは14着と大敗しましたが、東京マイルの忙しい流れが合わなかった面もありそうです。一昨年に2着している札幌1800メートルは、本馬にとって好舞台。父ダイワメジャー譲りの先行力と立ち回りの巧さは、洋芝・小回りの札幌コースで存分に生きるはずです。鞍上は佐々木大輔騎手が想定されており、間隔を取ってリフレッシュした状態で、素質開花による悲願のタイトル獲得を目指します。
カテリーナ(牝5歳・田中克典厩舎/浜中俊)
五稜郭ステークスを勝って勢いに乗る上昇馬は、追い切りでも段々と頭角を現してきた成長ぶりをうかがわせる動きを見せています。北海道シリーズで結果を残している馬だけに、現地での調整もスムーズで、状態面は良好です。
条件クラスを勝ち上がってきた馬ですが、前走の五稜郭ステークス(函館芝1800メートル)を制し、オープンクラスでも通用する力を示しました。上がり馬らしい勢いがあり、洋芝・小回りの北海道コースで結果を残している点は、大きなアドバンテージです。追い切りの動きからも、その充実ぶりが感じられます。
全体的に欧州的なパワーとスタミナに寄った配合で、母父マンハッタンカフェの血を通じてサンデーサイレンスのクロスを持ち、活躍血統傾向にも通じます。5歳牝馬という年齢はデータ的にも中心世代。ただし、前走が条件クラスからの臨戦となる点は、GⅠ組が中心のこのレースではやや割引材料です。それでも北海道での勢いは本物で、鞍上は浜中俊騎手が想定されています。展開が向けば、上位食い込みも狙える立場。追い切りの好調を、重賞の舞台で結果に結びつけられるか注目です。
フェスティバルヒル(牝3歳・四位洋文厩舎/西村淳也)
52キロの軽量で臨む3歳馬は、キャリアは浅いながらも素質非凡な動きを追い切りで見せています。骨折休養明けとなった前走から立て直され、状態は上向いている様子。四位洋文厩舎が、仕切り直しの一戦に向けて丁寧に調整してきました。
半兄に昨年の皐月賞、有馬記念を勝ったミュージアムマイルがいる良血馬。前々走のファンタジーステークスで重賞初制覇を飾り、世代上位の能力を示しました。前走の桜花賞は17着と大敗しましたが、これは骨折休養明けが影響したもので、能力そのものが問われる内容ではありませんでした。
このレースは3歳馬が近3年で2勝と好相性で、しかも52キログラムという最軽量の斤量は大きなアドバンテージです。1400メートルのファンタジーステークスを勝っていますが、血統的には1800メートルぐらいがよさそうで、距離延長はむしろ歓迎材料。前走GⅠ帰りの3歳馬という点も、データ的な好条件に合致します。休み明けを叩かれた上積みも見込め、鞍上の西村淳也騎手とともに、軽量を武器に一変があって驚けません。追い切りの動きからは、素質の高さが感じられます。
まとめ
クイーンステークス2026の追い切りを総括すると、注目は仕上げの完成度で光るコガネノソラです。1週前に負荷をかけ、最終追い切りは馬なりで整えるという理想的な過程を踏み、洋芝適性・滞在効果・余力ある仕上げと、過去の勝ち馬に最も近いタイプに仕上がっています。
中心のエリカエクスプレスも、CWで6ハロン78秒5、終い11秒1という好時計をマークし、仕上がりはメンバー随一。放牧帰りながら陣営の計画通りに態勢が整いました。昨年2着のココナッツブラウンは滞在で落ち着いて調整され、巴賞を圧勝したヴーレヴーもA評価の順調な動きを披露。全体的に大きな不安を感じさせる馬は少なく、レベルの高い仕上がり争いとなっています。
過去のデータが示す通り、このレースは前走GⅠ組と内枠が鍵。追い切りの好調に加え、当日の洋芝の状態と枠順が最終的な評価のポイントになります。立ち回りの利く先行馬を重視しつつ、状態面の裏付けがある馬を軸に、最終的な狙いを絞り込んでいきたい一戦です。
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