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【カヴァレリッツォ】

父はサートゥルナーリア。母バラーディストはJRAでダート1700~1800mを3勝した堅実な牝馬で、母父はハーツクライという配合です。カヴァレリッツォはサトノフラッグやサトノレイナスの甥にあたりカラマティアノスのイトコという良血一族の血を受け継いでいます。また、母母バラダセールはアルゼンチンオークス(亜G1・ダート2000m)を制した活躍馬で、北南米の力強い血脈がしっかり流入しています。このサートゥルナーリア×ハーツクライの配合は、フェスティバルヒルやコートアリシアンと同じく「ナスペリオン的ストライド」がONになりやすい黄金パターンです。しかしカヴァレリッツォの場合、母方から加わる北南米血脈のタフさが最大の武器。手先が強く、地面を掻き込んで前へ前へと進むパワフルな走法が特徴で、馬場が渋るのはむしろプラス材料となります。皐月賞の中山2000mは、本馬にとってまさに適距離。1800mがベストと見られますが、2000mも問題なくこなせるスタミナを兼ね備えています。血統的に見て、スピードと持続力のバランスが秀逸。

【ロブチェン】

父はワールドプレミア。ワールドエースの全弟で、天皇賞(春)と菊花賞を制したスタミナ王です。母ソングライティングの父はGiant's Causeway。ロブチェンはブラックボイス(父ブラックタイド)の3/4弟で、母母エンバーズソングはダブルドッグデアS(米G3・AW8.5F)などの勝ち馬。近親にはプリークネスS(米G1・ダ9.5F)のイグザジェレイターがいる良血一族です。最大の魅力はディープインパクト×ストームキャット×アンブライドルズソングの黄金トライアングル。この配合特有のしなやかさが光ります。父方から受け継ぐ豊富なスタミナと、母方から注入される北米スピードが絶妙に融合。レースセンスが抜群で、道中で脚を溜めながら直線でグイッと伸びるタイプです。松山騎手が手綱を取る本馬は、まさにタスティエーラのようなイメージ。父のクラシック実績と母系の北米パワーが融合した血統。

【バステール】

父はキタサンブラック。イクイノックスやクロワデュノールなどGI級大物を次々送り出し種牡馬として圧倒的な成功を収めている日本を代表するスタミナ種牡馬です。母マンビアはフランスG3カルヴァドス賞(芝1400m)を勝ったスピード自慢で、母父Aldebaranは北米チャンピオンスプリンターという超良血。バステールはミッキーハーモニーの全弟、サンテローズやダノンジャスティスの半弟、そして米G3ジミードゥランテS(芝8F)勝ち馬ゾナヴェルデの叔父という、国内外で活躍馬を輩出する名門一族の血を受け継いでいます。全兄とは一味違うのが、母方から強く流入するヌレイエフの血。父キタサンブラック譲りの豊富なスタミナに、母系の瞬発力と持続力が加わり、弥生賞で見せた頑強な差し脚はまさに「ナスペリオン」的。道中で我慢して直線で一気に伸びる競馬が身上で、器量・性能ともにクラシックで十分に渡り合える素質を秘めています。キタサンブラック×北米スピードの黄金配合。

【パントルナイーフ】

父はキズナ。ジャスティンミラノやソングラインなどGI級活躍馬を次々輩出しリーディングサイアーとして君臨する日本を代表する種牡馬です。母アールブリュットはJRAで芝1200~1800mを4勝した距離適性豊かな牝馬で、母父はMakfi。パントルナイーフはパラレルヴィジョンの全弟、メートルダールの甥、マイスターヴェルクのイトコという良血一族の中心に位置します。また母母イグジビットワンは伊G3パオロメッツァノッテ賞(芝2000m)勝ち馬で、欧州のスタミナと底力をしっかり注入しています。全兄より脚長で、ディープインパクト×Makfiの配合がもたらす優れたバランスが最大の武器。キズナ譲りの持続力と母系の瞬発力が融合し、長いストライドでじわじわと加速する走法が身上です。レースセンスも抜群で、中山の坂を苦にしないパワーを秘めています。

【リアライズシリウス】

父はポエティックフレア。英2000ギニーとセントジェイムズパレスS(ともに英G1・芝8F)の勝ち馬で、欧州マイル王の称号を持つ完成度抜群のパワーマイラーです。母レッドミラベルは母父ステイゴールド。リアライズシリウスはルルーシュ、オメガホームラン、ステージプレゼンス、レッドシルヴィの甥という超良血一族で、母母ダンスーズデトワールはマルセルブサック賞(仏G1・芝1600m)2着というフランス牝系の底力を注入しています。ポエティックフレア産駒は父似の完成度高いパワーマイラーが多い中、本馬はリヴァーマンの3/4同血クロスでフランス牝系の鋭い斬れをプラス。父をより脚長で瞬発力のある体質に進化させたイメージで、大きなストライドから一気に加速する走法が最大の武器です。大箱1600~1800mがベスト距離とされますが、ステイゴールドの持続力も受け継ぐため、2000mでも十分対応可能。

【グリーンエナジー】

父はスワーヴリチャード。ハーツクライの代表産駒で、初年度からレガレイラやアーバンシックなど重賞級を輩出し、早くも種牡馬として存在感を発揮しています。母シンバルⅡの父はSingspiel。グリーンエナジーはG2アルマクトゥームチャレンジ2着のライルやダイムの半弟、ハヤブサジェットの叔父という血統で、近親にはATCシドニーC(豪G1・芝3200m)勝ち馬オファーなど、国内外の長距離路線で活躍するタフな一族の血を色濃く受け継いでいます。母系がシャーリーハイツ4×3、リヴァーマン5×5という配合により、フレンチな鋭い斬れ味が最大の武器。一方でヘイロー4×4の影響とネヴァーベンド的な立ち肩が加わり、力強い前進力とバランスの取れた体型を実現。父の持続力と母系の瞬発力が融合したことで、馬群を苦にせず、内に溜めて直線で捌いて差す競馬が極めて上手いです。中山内回りの小回りコースは本馬にとって絶好の舞台。

【アドマイヤクワッズ】

父はリアルスティール。フォーエバーヤングやレーベンスティールなどGI級活躍馬を次々輩出する種牡馬として、父キングカメハメハの血を確実に後世に繋いでいます。母デイトラインの父はZoffany。アドマイヤクワッズは豪G3・JRAプレート(芝2000m)勝ち馬パスズオブグローリーの甥で、母母パシフィックリムは仏G2マルレ賞(芝2400m)勝ち馬という欧州スタミナの血をしっかり受け継いでいます。母父ゾファニーはハービンジャーと同じダンシリ産駒で、サンライズジパングやリカンカブールの母父としても知られる良血です。最大の魅力はダンシリやアラジのナタがもたらす鋭い斬れ味。父の持続力と母系の瞬発力が融合し、道中で我慢して直線で一気に差す競馬が身上です。ダノンザキッドのようなイメージで、大箱1800mが最も輝くタイプですが、中山内回り2000mでも十分対応可能。カヴァレリッツォと地力は五分と見られながら、斬れ味ではこちらが明確に上回る血統バランスが強みです。

【フォルテアンジェロ】

父はフィエールマン。天皇賞(春)と菊花賞を制したディープインパクト産駒で、ダノンセンチュリーなどスタミナ豊富な活躍馬を輩出する種牡馬です。母レディアンジェラの父はDark Angel。フォルテアンジェロは英G1ナンソープS(芝5F)勝ち馬マーシャや英G3コーラルチャージスプリントS(芝5F)勝ち馬ジュディシャルの甥で、名マイラーのソヴィエトソングも近親という欧州スプリント・マイラー一族の血を濃く受け継いでいます。母父ダークエンジェルは欧州短距離で大成功を収めたノーザンダンサー傍系で、マッドクールの父としても知られるスピードの宝庫です。母から注入される短距離の鋭いスピードを、父フィエールマンの底力でしっかり補強した好配合。機動力が高く、狭い馬群でも器用に捌けるレースセンスが最大の武器です。父の持続力と母系の瞬発力が融合し、ベストは1800m前後とされますが、中山内回り2000mも十分こなせるバランス型。

【マテンロウゲイル】

父はエピファネイア。母デザートライドはカナダの3歳牝馬チャンピオンで、近親に米G1アットマイル(芝8F)勝ち馬クワイエットリゾルヴがいる良血一族。母母はミスタープロスペクター3×3の北米スピード血統に、キャンディライドとエピファネイアという底力豊富な種牡馬が配された究極の配合です。ブラッシンググルームの自在味とダンジグのパワーが表現された走りが最大の魅力。父の持続力と母系の北米スピードが融合し、若葉Sではインから鮮やかに抜け出して完勝。1戦ごとに確実に良化を辿り、地力を秘めた成長株です。馬場が渋るのはむしろプラス材料で、中山内回りの小回り2000mは本馬の機動力と立ち回りの上手さが存分に活きる舞台。

【アスクエジンバラ】

父はリオンディーズ。母ハニートリップの父はマンハッタンカフェ。アスクエジンバラは重賞勝ち馬ストレイトガールの甥で、牝祖タイセイカグラはシャダイカグラの妹、オースミブライトやオースミコスモの母という日本牝系屈指の名門一族です。リオンディーズ×マンハッタンカフェはテーオーロイヤルやディオと同じ黄金配合。父キングカメハメハ系×母父マンハッタンカフェはソウルラッシュやペプチドナイルなど大物を生む定番クロスです。テーオーロイヤルとディオの中間イメージで、ヘイローの継続クロスが効いたしぶとい捲りが最大の武器。岩田父の騎乗スタイルとも相性抜群で、1800mより2000mが本領発揮の距離です。混戦で時計や上がりがかかれば一気に台頭する血統バランスを備えています。