【クロワデュノール情報】
クロワデュノールは父キタサンブラック・母ライジングクロス(母父Cape Cross)という血統を持つ栗東・斉藤崇史厩舎の牡馬4歳で、現在の日本競馬のエース的存在です。昨年の日本ダービー馬で、今年は大阪杯・天皇賞(春)とGⅠを連勝中。3連勝でのGⅠ5勝目に挑みます。最大の注目ポイントは「父を超える快挙」です。大阪杯・天皇賞(春)の連勝は父キタサンブラックも達成した実績ですが、父が果たせなかった宝塚記念制覇を成し遂げれば、上半期の古馬中長距離GⅠ完全制覇という史上初の快挙となり、3億円の褒賞金獲得につながります。今春の戦いぶりを振り返ると、大阪杯を快勝した後、天皇賞(春)ではヴェルテンベルクの強烈な追い上げに肝を冷やしながらも勝利を飾りGⅠ2連勝を達成しました。距離3000m以上が初だったことを考えると、僅差でも勝ち切ったことは高く評価できます。むしろ今回の2200mのほうが間違いなく競馬はしやすく、本来の能力を発揮しやすい舞台です。データ面でも好材料が揃います。宝塚記念で最も活躍する4歳という年齢、前走天皇賞(春)という最多ステップのGⅠ組、前走1着という好走実績、継続騎乗が見込まれる点と、過去10年の好走条件をことごとく満たしています。懸念があるとすれば、ミュージアムマイルやメイショウタバルといった手ごわい相手の存在です。とはいえ実績・適性・データのすべてが揃った現役最強クラスの存在であり、3連勝でのGⅠ5勝目は十分に見込めます。本命の中心に据えるべき一頭です。【ミュージアムマイル情報】
ミュージアムマイルは父リオンディーズ・母ミュージアムヒル(母父ハーツクライ)という血統を持つ栗東・高柳大輔厩舎の牡馬4歳です。昨年の皐月賞でクロワデュノールを撃破し、暮れの有馬記念も制してJRA賞最優秀3歳牡馬に輝いたグランプリホースです。
最大の強みはその実績です。昨年マスカレードボールに敗れた天皇賞(秋)2着の後、有馬記念を制してGⅠ2勝目を飾りました。距離2500mをこなして実績ある年長馬を負かした内容は秀逸で、春に比べて大きく成長したことを印象付けています。皐月賞でクロワデュノールを破った実績もあり、今年のエース格とも互角に渡り合える能力を秘めています。
データ面でも有望です。直近では2023年イクイノックスが前年の有馬記念勝ち馬として宝塚記念を制しており、「グランプリホースの力」を示す格好の前例があります。4歳という宝塚記念最強年齢、前走有馬記念というGⅠ実績も好材料です。
ただし最大の懸念はローテーションとアクシデントです。今春はUAE遠征を中東情勢の悪化で断念、続く香港のクイーンエリザベス2世Cも、主催者に義務付けられた歩様の動画を提出したところ出走できない可能性を指摘され遠征を断念するというアクシデントがありました。結果として今年初戦がぶっつけの宝塚記念となります。この歩様に関する指摘の影響がどれほどあるか、そしてぶっつけ本番のローテーションをどうこなすかが最大の焦点です。
実績は現役トップクラスながら、状態面とローテーションに不透明感が残る一頭。仕上がり次第でクロワデュノールに対抗する最有力候補となります。
【メイショウタバル情報】

メイショウタバルは父ゴールドシップ・母メイショウツバクロ(母父フレンチデピュティ)という血統を持つ栗東・石橋守厩舎の牡馬5歳です。昨年の宝塚記念を3馬身差で逃げ切ってGⅠ初制覇を果たした実績馬で、今年は史上3頭目の連覇に挑みます。
最大の強みは阪神芝2200mへの抜群の適性です。阪神芝成績は【3.1.0.0】と崩れたことがなく、中でも距離2200mはベストの条件と言えます。昨年の宝塚記念で見せた3馬身差の逃げ切りは、このコースとの相性の良さを証明するものでした。父ゴールドシップが2013・2014年に宝塚記念を連覇しており、その血を引く本馬が父と同じ偉業に挑むストーリーも魅力です。
近走を見ると、宝塚記念制覇後は天皇賞(秋)6着・有馬記念13着と振るいませんでしたが、前走の大阪杯で復活を印象付けました。逃げて淀みないペースで引っ張り、最後はクロワデュノールに交わされたものの2着と好走。ゴール寸前まで先頭を守る力走で、GⅠ勝ち実績のある当距離なら逆転も十分にありそうな内容でした。
展開面でも有利が見込めます。同じ逃げ脚質のミステリーウェイよりもスピードが勝っているため、今回も主導権を握れる可能性が高く、得意の逃げの形に持ち込めそうです。
データ面では宝塚記念で逃げ馬は厳しいという傾向がありますが、昨年自ら逃げ切った実績がそれを覆しています。クロワデュノールとの前走0.1秒差を逆転し、史上3頭目の連覇を目指す適性最上位の一頭。展開が向けば主役を脅かす存在です。
【ダノンデサイル情報】

ダノンデサイルは父エピファネイア・母トップデサイル(母父Congrats)という血統を持つ栗東・安田翔伍厩舎の牡馬5歳です。一昨年のダービー馬で、昨年にはドバイシーマクラシックで海外GⅠ制覇も果たした実力馬。GⅠ3勝目を目指す一戦となります。
最大の評価ポイントは安定した実力です。昨年のドバイシーマクラシックは同年の世界ランク1位となるカランダガンを下しての優勝で、世界トップクラスと互角に渡り合える地力を証明しました。日本ダービー・海外GⅠを制した実績は今回のメンバーでも上位です。
近3走を見ると、いずれもGⅠで3着という結果です。ジャパンCはコースレコード決着のなか3着、有馬記念は直線外から追い上げて3着、前走大阪杯は直線で馬場の良いところを巧みに通って末脚を伸ばし3着。着順だけ見るともどかしさもありますが、ハイレベルなGⅠで崩れずに3着を確保し続ける内容は決して悪くなく、むしろ安定感の証明です。
距離適性も好材料です。2200mは2025年のアメリカジョッキークラブCを勝っており、今回の舞台はプラスに働くと考えられます。父エピファネイアの中距離血統とも合致する条件です。
懸念があるとすれば「あと一歩」が続いている点です。3戦連続GⅠ3着は堅実さの裏返しでもありますが、勝ち切るための決め手や展開の助けが必要な面もあります。
総じてダノンデサイルは、上位争いは濃厚な実力馬で、展開などが向けば突き抜けても不思議はない一頭です。阪神初出走だった前走が惜敗と言える内容だっただけに、続けての阪神かつ得意の2200mで新たな勲章奪取に期待が懸かります。
【レガレイラ情報】

レガレイラは父スワーヴリチャード・母ロカ(母父ハービンジャー)という血統を持つ美浦・木村哲也厩舎の牝馬5歳です。ホープフルSでGⅠ昇格後初の牝馬制覇を達成し、翌年には3歳牝馬で64年ぶりとなる有馬記念優勝を成し遂げた歴史的名牝。昨年のエリザベス女王杯でGⅠ3勝目を挙げており、今年は昨年の雪辱を期す一戦となります。
最大の強みはGⅠ3勝という実績と牝馬であることです。宝塚記念のデータでは牝馬が複勝率38.1%と非常に優秀で、クロノジェネシスの連覇が象徴的です。5歳という宝塚記念で活躍する年齢にも該当し、データ面の後押しがあります。64年ぶりの3歳牝馬での有馬記念制覇という偉業は、この馬の能力の高さを何よりも物語っています。
前走有馬記念はC.ルメール騎手に手綱が戻り、道中後方から4コーナー手前でスパート、直線で末脚を伸ばして4着でした。勝利した2024年有馬記念はインの好位で立ち回ったのに対し、対照的なレース運びとなった印象です。脚質の自在性はあるものの、勝ち切るには展開や位置取りが鍵となりそうです。
最大の焦点は馬場状態です。昨年の宝塚記念(稍重)は馬場が渋っていた影響もあってか全くいい脚を使えず11着に大敗しています。ただし、これは骨折明けという臨戦過程の問題もありました。今回は万全の状態で臨めるため、もし良馬場でレースができれば力を出し切れる可能性が高まります。
総じてレガレイラは、GⅠ3勝・牝馬・5歳とデータ・実績の揃った実力馬。良馬場が絶対条件となりますが、条件が向けば昨年の雪辱を果たし上位争いに加わる能力を秘めた一頭です。